朝晩はほんの少し秋めいてきたような感じがします
わたしは夏よりも冬が好きなんですが
それでも夏の終わりはもの悲しく感じます
でも、それが好きです
夏というお題があったら決まって思い出すのは
青い空、入道雲と雷
魚のうろこのようにキラキラとした海面
海の中から見る道路とその向こうに見える山
水に潜ったときのボコボコする音
ひぐらしの声
川の水の心地いい冷たさ
山の中の森の匂い
花火の匂い
昼寝をしていたときに聞こえた風鈴の音
それはわたしが好きだった風景や、音と感触そして匂い
子どもの頃から大人になるまで楽しかった思い出には必ずくっついていた
光景や風景、夏にしかないものたち
きっとこれは開放的な夏だから感じることができるのかもしれない
冬には冬の風景や想いがあるけれど
夏とは違う、閉鎖的な想い
わたしの中で楽しかった夏の思い出が
なくなってしまうという寂しさ
でも夏の終わりのもの悲しさが好きという思いはどこからくるんだろう
花火が毎晩上がってたのに急にその音がしなくなってしまったとか
海にいたたくさんの人たちが急にいなくなってしまったとか
そんなことではなくて
開け放されていたドアが静かに閉まってしまうような
楽しかった夏の思い出が全て消えてなくなってしまうような
楽しかったことは夢だったんじゃないのかという
そんなもの悲しさが好きなんだというなんだかよくわからない
めんどくさい想いになるけど
それが好き、そこが好き
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