バラのお庭の奥様

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ご近所にバラの花がきれいに咲くお家があります

 

まるでバラ庭園のよう

そこでいつもお手入れをしている奥様

背がスラッと高くて、物腰が柔らかく気品のある奥様です

 

いつの頃からかそのお家の前を通るたびに声をかけてくださるようになりました

ニッコリと会釈をするようになって

しばらくすると

「こんにちは、きょうは暑いですね」

「ワンちゃんのお名前は?」

「このバラ飾ろうと思って切ったから1本良かったらもらって下さらない?」と言って下さって

そのバラを頂いたのが奥様と仲良くなったきっかけでした

言葉使いもとても丁寧な奥様

10歳も年下の私にもそれはそれは気を使ってお話しをしてくれるんです

趣味はフランスの陶器人形を趣味で作っていて

こんなにピッタリな趣味はないと感心していました

 

ある日、奥様からそのお人形たちを見に来てほしいと誘って頂いて

大きな家にお家におじゃますることになりました

「昔の家だから寒いのよ」と言いながら、ステキなカップに紅茶を入れてくれました

 

ホントに物腰が柔らかで、がさつな私は恥ずかしくなります

同じ敷地内にお嬢さんのお家もあり中学生と、高校生のお孫さんがいます

2人とも女の子です

 

その中学生のお孫さんが1年生の2学期の頃から学校に行けてないと心配をしていました

何があった訳でもなくコロナ渦からそんな感じになってしまったと

1番感受性が豊かな年頃にコロナは影響を及ぼしてしまったようです

私もお孫さんと会えばいつものように挨拶をしていたので

そんなことがあったとは分かりませんでした

奥様は「何もできない」「見守るしかできない」と言っていました

 

私が感じたのは

見守ることの難しさでした良かれと思って言ってしまうことややってしまうことは

悩んでいる人にとっては「分かってる」ことなんですね

そっとしておくこと

そっとしておくことができた奥様はじっと我慢をしていました

いま、そのお孫さんは高校生になり元気な顔を見せてくれます

 

色々と考え、悩んだことは必ず人生の糧になる

そう思えるような笑顔です

そしてわたしは奥様に会うと心も言葉もきれいになる

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