わたしが最後の世代だったかもしれません
どのくらいの頻度だったか忘れてしまいましたが
自転車の荷台に大きな箱を乗せて紙芝居のおじさんが太鼓を叩いてやってきました
太鼓の音が聞こえると、子供たちがドヤドヤと近所の土管のある空き地に集まりました
でも、四角いカンカンの中に入っている水飴を買わなくては見る事ができません
割り箸にカンカンの中の水飴をぐるぐると巻きつけ、ふがしの薄いピンク色のおせんべいを
両側から挟んでくれました
水飴を買うと近くで紙芝居を見ることができますいくらだったのかまったく思い出せませんが
毎回、お金を出して水飴を買える子はそんなにいませんだから、遠くから離れて
見ていた子供の方が多かった
それは子供にとって、とても残酷な事だったなぁとこの歳になって思います
今では考えられないことですお金を出せる子、出せない子
近くで見れる子、遠くからしか見れない子
なかなかシビアです
一見ほのぼのとした光景ですが
紙芝居をやってる人も仕事でした
売り上げを上げなくてはなりません
それでも引き出しから型抜き、ソースせんべい、酢昆布、ニッキ飴が出てくると
ワクワクしたものです
そんな紙芝居に子供たちは魅了されました
子供たちが習い事をはじめたりどの家にも娯楽や遊びの種類が増えてからは
紙芝居を見ることがなくなってしまいました
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