長女が通っていた幼稚園では、毎年夏休みに花火大会がありました
小さな園庭から花火が、ヒューっと打ち上がりバーンと花が咲くと、子どもたちは大喜びで、みんな目をキラキラとさせていました
一夏の思い出の花火は今でも子どもたちの心に残っています
ですが、何年か前からか花火大会をやらなくなってしまったそうです
どうしてかというと、幼稚園のご近所の家から「うるさい」という、クレームがあったそうなんです
そして長男が通っていた保育園でも、給食を食べた後の子ども達が「うるさい」とクレームが入ったらしいと、保育園の近くに住んでいる友だちから聞きました
photo by waka
保育園の近くに住むおじいさんが、子どもたちの声がうるさくて昼寝ができなくて病気になってしまうから…だそうです
今まで普通にやっていた、出来ていたことがある日突然「うるさい」という一言でできなくなる事があるんだ、とびっくしりたし
そんなことが最近では、だんだんと増えてきたように思います
マンションに住んでいるとエレベーターには騒音対策についての張り紙があります
みんなが気持ちよく暮らすためにと、こんな事が書いてあります
玄関ドア前で話している声は響くのでやめましょう
ドアの開け閉めや、子どもの声や、ケンカをしている声、テレビやオーディオの音には気をつけましょう
よく外国人が、日本の電車の中や、街は「静かだ」と言っているのを聞きます
道を歩いていても、車のクラクションの音もあまり聞きませんし、大きな声で話す人もいません
自転車でさえ、チリンチリンとベルを鳴らさずに、ものすごいスピードで通り過ぎるので、ビックリして逆に危ないこともありました
コロナ渦からはマスクをして余計な事は話さない、大きな声で話さない事に慣れてしまいました
だからますます静かに感じています
昔と今は違うと言われてしまえばそれまでですが
昔は色んな音があふれていて、活気があったんです
学校からの帰り道の子ども達の話し声や笑い声、隣のお母さんが怒っている声や、子どもがサザエさんを見て一緒に歌っている声が聞こえてきたり
家の近くの土手からは、お世辞にも上手とはいえないトランペットの練習をしている音が聞こえてきたり、お豆腐屋さんのラッパの音や
あちこちから生活をしている、ここで生きているという音が聞こえてきて、自分もその中にいるんだという、何か安心した気持ちがありました
でも、今は音をたてることにとても敏感で、つい周りを気にする仕草をしている人を見かけます
いつから世の中はこんなに静かになったのでしょうか
音のある世界が「懐かしい」と、思うのはわたしだけでしょうか
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